日本株見通し:原子炉の動向を見極めたいところ

日本株見通し:原子炉の動向を見極めたいところ

引き続き世界の目が日本の復興に移るなか、特に原発事故の動向に注目が集まっている。それまでは、原発関連の報道に振り回される形での、値動きの荒い展開が続くリスクがあると考えられる。米国ではオバマ政権のエネルギー政策の今後について、事故の教訓などを考慮するとしつつ、原子力エネルギーは引き続き重要との考えを堅持している。動向次第では各国の原発計画にも影響を与えるため、原子炉の冷却の完了を見極めたいところであろう。

 

また、計画停電による影響が鉄道各社の運休といった形で表れるなど、首都圏の機能不全が現実になり始めていることが解消される必要がある。日銀の追加緩和策の発表によって下げ渋る展開が期待されるが、しばらくは事態の沈静化を見極める格好だ。

 

原発の安定のほか、復旧作業が始まり、ライフラインの安定化によって生産工場の稼動といった、経済活動の回復に向かう素地が確認された段階で、市場は復興を意識した底堅さがみられてくることになる。

 

物色としては昨日のジャスダック平均、マザーズ指数のTOPIXを大きく上回る下落率をみても、投資意欲は萎縮している。値ごろ感からの値幅取りの流れはあろうが、より短期でのトレードになろう。そのほかは、今後本格化していくとみられる社会インフラを手掛かりとしたセクターなどに資金が向かいやすい。また、原発への不安から、太陽光、石炭など他のエネルギー関連へのシフトもありそうだ。

 

テクニカル面では、シカゴ日経225先物が一時9100円台に突入していることもあり、昨年11月安値の9123円辺りが目先的なボトムとして意識される。ただ、今回の大地震による混乱のなかでの急落であるため、テクニカル面でのボトム形成というよりは、まずは原発の最悪の事態を回避することである。

 

なお、14日のNY市場でダウ平均は51.24ドル安の11993.16、ナスダックは14.64ポイント安の2700.97。シカゴ日経225先物清算値は大証比85円安の9375円。ADRの日本株はトヨタ<7203>、ドコモ<9437>、コマツ<6301>、クボタ<6326>、京セラ<6971>がしっかり。反面、三井住友<8316>、ソニー<6758>、三菱地所<8802>、東京海上<8766>がさえないなど、対東証比較(1ドル81.64円換算)で高安まちまちだった。